震災後の「編み物がしたい」との声が励みに

lead-img-100 仙台駅を中心に広がる商店街の顔はさまざま。 商業ビルが立ち並び流行の最先端を垣間見ることができる仙台駅前商店街。そして仙台駅から真っ直ぐに伸びるアーケードは、ハピナ名掛丁商店街とクリスロード商店街。古くからの暖簾をかまえる老舗とナショナルショップが共存し、多くの人々が行きかう買い物ストリートである。 店の佇まいを眺めながら歩いてみると、新しさの中に歴史を感じることができるエリアである。


毛糸手芸の店 木村屋

明治22年(1889)に、初代の名そのままに「木村亀蔵」として興したのが「木村屋」のはじまり。当初から、和洋裁縫材料や小物を扱う店であったそう だ。専務取締役の木村貴則さんは「いつ木村亀蔵から木村屋になったのか、実はよく分からないのです。このあたりは戦争で焼けてしまったので、資料がないん ですね」と教えてくれた。

昭和の時代の「スキー毛糸」。この2かせで、セーターを1枚編むことができたという

昭和の時代の「スキー毛糸」。この2かせで、セーターを1枚編むことができたという

それでも、伝え聞いた話によると、創業当初は絹糸や綿糸を取り扱い、大正時代の中ごろになると英国製の毛糸、続いて国産の毛糸が店頭に並ぶようになったそうだ。貴則さんは言う。「かつては、セーターなどは家庭で編んでいましたから、編み物は生活の一部でした。でも、今や手編みは趣味の世界。既製品を買うほうが安いですからね。それでも、震災の後、避難所などで『編み物がしたい』『毛糸がほしい』とおっしゃってくださった方の声をいただいて…。私どもにとっても、大変な励みになりました」。

100色展開のウール100%の毛糸「パーセント」(518円)。あふれるような色合いが、マダムたちの“ものづくり魂”に火をつける

100色展開のウール100%の毛糸「パーセント」(518円)。あふれるような色合いが、マダムたちの“ものづくり魂”に火をつける

木村屋では、お客様を対象とした無料の編み物教室を開催している。「始めてからずいぶん経ちますが、おかげさまで好評をいただいております」。そんな仙台商人の心意気を感じてか、店の中では、今日もマダムたちが楽しそうに商品を眺めている—。

セーターのシーズンが終わると、また次のシーズンに向けて早々と準備を始める。ひと目ひと目編みこむ手編みのセーターは不動の人気

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「スキー毛糸」の広告。レトロな色合いとイラストがかわいらしい

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創業者の木村亀蔵にちなんだ「木村屋糸店」のポスター。亀が糸を引っ張る様子が描かれている

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INFORMATION

店名
木村屋
住所
青葉区中央二丁目4-8
営業時間
10:00〜19:00
休業日
年末年始
TEL
022-224-1108

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