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街が人が神輿が動く!【その参】
- 2017/7/1
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―中心部商店街 夏まつり―
三瀧山不動尊奉納夏まつり
(順路/名掛丁⇒中央通⇒一番町四丁目三越⇒サンモール金港堂⇒中央通⇒クリスロード常陽銀行前)
会場/クリスロード、ハピナ名掛丁、中央通、一番町通
問い合せ/クリスロード商店街振興組合 ☎022-223-2894、名掛丁商店街振興組合 ☎022-222-2075
三瀧山不動院の夏まつりは、クリスロード商店街と名掛丁商店街のこれからを背負って立つふたつの青年部が活躍する頼もしいまつり。先代から続く祭りの技と心を守り継ぐ、若い世代の心意気がビシビシと伝わるまつりでもある。
【クリスロード商店街】
向上会にとって、一年で
最も大きな行事が、この夏の例祭
「間違いなく、われわれ向上会にとっては、一年で一番大きな行事ですね」と、三瀧山不動院・夏の大祭について語るのは、クリスロード商店街振興組合青年向上会会長の木村貴則さん。
この町で生まれ育った木村さんにとっては「子ども神輿を担いだり、縁日で遊んだり。小さい時から慣れ親しんだお祭り」だったそうだ。「昔は、このへんにも子どもが多かったですからねぇ」と当時を振り返る。そして「今は、子ども神輿は東二番丁小学校の子どもたちに担いでもらっています。
前日の宵まつりでは、常陽銀行さんの前で、お囃子や太鼓を披露してもらいます。我々大人は、焼きそばだのかき氷だのを出しますよ」と教えてくれた。
現在は、祭りを目前に控え、岩本富貴さんや津村雅敏さんら向上会のメンバーとともに準備に奔走する毎日。岩本さんは「僕は大人になってからの関わりなのですが、もう15年もお祭りにかかわっているから、これがないと夏が来た感じがしない」と笑う。
木村さんは「うちのお神輿は、仏壇屋さんに作ってもらったとかで、ほかのところとは比べものにならないくらい重いんですよ。1tは有に超えるかな。だから、担ぎ手はいくらいてもいい。やりたい方は、いつでも商店街事務所に問い合わせて!」と。
銀行勤務で、祭りにかかわって3年目だという津村さんは「そんな重い神輿を担いだ仲間だからこそ、終わった後の達成感や一体感はひとしお。実は当行としても、ここまで地域のみなさんとがっちり組んで何かをするというのは珍しいんです。仙台は特別な場所なんですよね」と、笑顔をのぞかせた。
超重量級の神輿を総勢400名以上の男女が担ぐ渡御は圧巻の一言だが、木村さんは「ラストに向かうクライマックスは見ていて面白いと思います。僕ら向上会のメンバーが神輿に乗るんだけど、慣れてないとグラグラしてるし、上手い人は腰を落として神輿のリズムに合わせてる。“あ、あの人下手だなとか、上手いな”とか、そんな風に見ても楽しいかもね」と笑った。
宵まつりでは、焼きそばやかき氷など自分たちで作って販売する。「祭りの準備から始まり宵まつり、神輿担ぎの本番までを経験してこその向上会会員。逞しくもなりますよ!」と声を揃える。
クリスロード商店街の熱い夏はもうすぐそこだ―。
【名掛丁商店街】
大人数が息を合わせて
協力している様子を見てほしい
クリスロード商店街と協力しながら、「三瀧山不動尊奉納夏まつり」の準備に余念がないのが、名掛丁商店街振興組合青年部のみなさん。部長の高橋市雄さんは「クリスロード商店街のみなさんと協力しながら例年行っています。お祭りに対する気持ちは、両商店街とも同じく熱いですよ。そして、お神輿がとにかく重いので、本まつり当日の緊張感はすごいんです。だから、前日の宵まつりでは、あえて緩むんです(笑)」。
その“緩む”というのが、青年部のみなさんによる手作りの縁日。「スーパーボールすくいをしたり、投げ輪をやったり…。子どもたちがメインのイベントを行います」。
自身もこの町で育った“名掛丁っこ”。「2、3歳のころ、すでに三瀧山のお祭りで撮った写真があるので、僕にとっては40年以上の付き合いのあるお祭りになりますね(笑)。小学生のころには子ども神輿を担いだり、小さな山車も引いたなぁ。小さいころの夏といったら、お不動さんと七夕がセットでしたね」と当時を懐かしむ。
本まつりの見どころについて高橋さんは、「お神輿って、ずっと同じ人がかついでいるわけじゃないんですよ。よく見てると、入れ代わり立ち代わりで、後ろから人が入って前の人が抜けていくところてん式だったりする。それに、掛け声やステップもよくよく見ると面白いんです。そんな風に大人数の担ぎ手が、みんなで息を合わせて長い距離を頑張って担いでいる様子をぜひ見てほしいですね」と話してくれた。
【写真で見る総勢450名の神輿渡御大行列】