同じ呼び名の野菜でも伝統野菜は味が違うんだ【仙台伝統野菜】

各土地で古くから食卓にのぼり、人々の糧となってきた「伝統野菜」。そんな仙台の伝統野菜について、仙台朝市「今庄青果」の庄子泰浩さんに話を伺った。 blog_a_01 仙台の伝統野菜は、主なものに仙台白菜、曲がり葱、雪菜などが挙げられる。 「白菜も、雪菜も芭蕉菜も、黄色い菜の花が咲く野菜はみんな仲間。受粉して結球するかどうかの違いなの。春になって菜の花が咲いたら、『これは何になるのかな?』って見てほしいね」。 今や、冬の定番となった仙台白菜は、「仙台白菜といっても、その中にいくつもの種類があるんだよ。その中でも『松島純二号』は、甘くて柔らかくて美味しい」と、庄子さん。「仙台白菜のもともとの産地は浦戸諸島の野々島でね、100年以上も前から作られているんですよ。その中にオリンピアっていう種類があるんだけど、なんと偶然にも野々島が発祥と言われる真牡蠣もオリンピアっていう名前なんだよ。なんか運命的なものを感じちゃうよね。この夏には、東京代々木の国立競技場の聖火台のところでオリンピアの種を植えてきたんだよ。植えた種は仙台に持って帰ってきて、市内の小学校なんかで配ったんだ。僕の夢はね、5年後のオリンピックで、世界中から集まった選手たちに仙台白菜のオリンピアを食べてもらうことなんだ」と教えてくれた。 blog_a_02 曲がり葱は、生育途中の葱を一度掘り起こして、寝かせて植え替えることで、独特の形になる。「形だけじゃなくて、味も甘くて柔らかくなるんですよ。加熱するとトロットロになって本当に美味しいんだよね」。庄子さんは、曲がり葱を通して、こんなユニークな取り組みも行っている。「愛子小学校と協力して、曲がり葱を作ってるんですよ。子どもたちは作るだけじゃなくて、うちの店で販売もする。夏、どんなに水をやってもすぐにカラカラになってしまうような経験をしながら、大切に育てた葱を売るわけ。そうするとね、子どもたちの物の価値観が変わるんです。野菜を通して、地域を育て、子どもを育てるっていうのも、僕の役割かなぁと思っているんですよ」。 blog_a_03 雑煮に欠かせないからとりは「親芋の茎を乾燥させたもの。風の強い地域では古くから食べられてきたもので“ずいき”や“あかがら”とも呼ばれているかな。保存食だね。乾燥させる前のものは酢の物なんかにして食べると美味しいよ。親芋のほうも、やつがしらみたいで美味いんだ。 伝統野菜っていうのは、いざというときにその土地に食べられるものがあるってことだと僕は思っているんだ。だから大事にしなくちゃいけないと思わない?」。

仙台の雪菜

仙台で食べることができる雪菜は、伝統雪菜、仙台雪菜、ちぢみ雪菜の3種があり、味も形もまったく異なるんだよ。

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伝統雪菜

「伝統雪菜」は市場流通はしていないけれど、伝統野菜普及委員の直売所で求めることができるんだ。

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仙台雪菜

ちぢみ雪菜

ちぢみ雪菜

残念ながら「伝統雪菜」の旬は終わってしまったけれど、「仙台雪菜」や「ちぢみ雪菜」はこれから甘みが増し栄養満点で美味しさも格別。ぜひいろんな料理に取り入れて欲しい野菜だね。鍋にも合うよ!

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バラの花のような仙台雪菜の茎の切り口。

  blog_a_08 株式会社今庄青果 専務 庄子泰浩さん 仙台白菜と仙台曲がり葱で伊達政宗の兜と弦月を表現してくれた庄子さん。「仙台の伝統野菜は、かつての伊達藩の領地で作られてきたんだ。この歴史と味を守っていきたいね」と。

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