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街が人が神輿が動く!【その四】
- 2017/7/1
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―中心部商店街 夏まつり―
商店街の顔「祭り半纏」
7月、8月の中心部商店街は毎週のように夏祭りが目白押し!
そこで今回は、街ナビプレス仙台Vol.111/7月号の表紙を飾った、各商店街の“顔”とも言える「祭り半纏」にスポットをあててご紹介します!
色・大紋(背柄・背文字)・意匠など商店街のこだわりが見えてきます。
長く愛用されてきた半纏は使い込まれ、どれもいい色合いです。
商店街の祭り、半纏に注目してウォッチするのもいいですよ!
※半纏と法被の呼び方には諸説ありますが、ここでは「半纏」とさせていただきます。
【一番町三社祭り】
一番町一番街商店街(ぶらんどーむ一番町)<和霊神社>の半纏
「ぶらんど~む一番町」の愛称で呼ばれ、開放感たっぷりの高く明るいドーム型の天井が、お洒落な雰囲気を作り出している一番町一番街商店街。フォーラス屋上には「和霊神社」があります。
一番町一番街商店街の祭り半纏はこれ!
背中の大紋は「一番街睦(むつみ)」の文字が黒字白フチで染め上げられています。「睦」には、むつまじい人々が仲よく寄り合うという意味があります。キリッとした印象の中に、商店街のみなさんの結束が感じられます。
【一番町三社祭り】
サンモール一番町商店街 <野中神社>の半纏
昔からの名物横丁、文化横丁や壱弐参(いろは)横丁があるサンモール一番町は、南北に伸びる一番町商店街の南端にあります。赤い鳥居が目印の商売と縁結びの神様「野中神社」が人気スポットになっています。
サンモール一番町商店街の祭り半纏はこれ!
深い紺地に「一番町」の文字と四角囲み線の大紋が白く染め抜かれ、腰柄に「三升」の文様が施されたインパクトのあるデザイン。大・中・小と三重の枡が入れ子になっている文様には、街・店・人の意味が込められているのではと思われます。
【一番町三社祭り】
おおまち商店街(マーブルロードおおまち) <えびす神社>の半纏
藩政時代から、仙台城築城にあわせて移り住んだ町人達の屋敷があり御譜代町だったという大町。今でも老舗が多く残っています。藤崎の屋上には商売繁盛の神「えびす神社」があります。
おおまち商店街の祭り半纏はこれ!
藩政時代大町五丁目と呼ばれた現在のおおまち商店街。その「大町五」の文字が大紋としてくっきり浮かぶ半纏。白の抜きに赤が映える粋なデザインです。
もうひとつ。こちらは、えびす神社の神紋「変わり三つ柏」が大紋の青年部の半纏。柏には「丈夫で葉が落ちない」「ご飯を盛る」「柏手を打ち神意を呼び覚ます」などさまざまな意味がありますが、「端午の節句に柏餅を食す」ことから、青年部の力強い繁栄を祈念していると思いたいです。
祭り関係者や神輿の担ぎ手に配られるオリジナルのてぬぐい。「えびす神社」のロゴが一番良い位置に見える折りたたみ方には、かなりのこだわりがあるとのこと。
【三瀧山不動尊奉納夏まつり】
クリスロード商店街 <三瀧山不動尊>の半纏
中央通の3つのアーケードの真ん中に位置しているクリスロード商店街。「クリスロード」とは、クリエイティブ・ライフ・イン・ショッピング(Creative Life In Shopping)の頭文字と、通りのロード(ROAD)が一緒になった新しい愛言葉です。仙台の福の神「仙台四郎」を奉る「三瀧山不動院」があります。
クリスロード商店街の祭り半纏はこれ!
色鮮やかな山吹色の半纏の背には白抜きの「三山瀧」の文字が。うん?「三瀧山」ではなく「三山瀧」!そう、山が真ん中にあります。このデザインは半纏を最初に作る時に、「普通じゃつまらない!」というアイディアからだそうで、今でも受け継がれているデザインとのこと。なんと遊び心のある商店街の皆様でしょう。
【三瀧山不動尊奉納夏まつり】
ハピナ名掛丁商店街の半纏
仙台駅の目の前から東西に伸びるアーケード街の入口が「ハピナ名掛丁」の愛称で親しまれている名掛丁商店街。名物横丁の「名掛丁センター街」には飲食店などが店を軒を連ね、夕方には仕事帰りのサラリーマンなどでいつも活気にあふれています。
ハピナ名掛丁商店街の祭り半纏はこれ!
源氏車の文様「車輪紋」が総柄のベースに、背には「名掛丁」の文字が勘亭流で染め上げられています。一見すると一つの漢字にも見えてしまう名掛丁の三文字。堂々とした力強さが感じられます。
【金蛇水神社祭典】
一番町四丁目商店街の半纏
“緑と光あふれる出会いの街”がキャッチフレーズの一番町四丁目商店街。両側の店沿いにアーケードが掛かり、石畳の舗道には街路樹、ベンチなどがあり、買い物公園として親しまれています。「金蛇水神社仙台一番町分霊社」があります。
一番町四丁目商店街の祭り半纏はこれ!
紺地に白く染め抜かれた「一番町」の文字。シンプルながら力強さと存在感のある半纏です。使い込まれていい色合いになっています。
【やなぎまち夏まつり】
柳町会
“お大日さん”の愛称で知られる「大日如来」を中心とする柳町。藩政時代は御譜代町と称し、現在の西公園の近くに置かれていましたが、約390年前の寛永4年に現在の地に移転しました。朝の通学時間には子どもたちが元気に行き交う通りでもあります。
柳町会の祭り半纏はこれ!
紗綾形(さやがた)の文様が全体に入る総柄のベースに「柳町」の文字が黒字白フチで染め上げられています。長めの丈が特徴です。
商店街の顔「祭り半纏」、いかがでしたか?
まつり本番で神輿の担ぎ手や関係者が実際に着た半纏の姿は、ここで紹介した画像とは違って見えると思います。
ぜひ、臨場感と迫力ある半纏姿を見に、商店街のおまつりにお出かけください。