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復活した、伝統の仙台木遣り
- 2016/4/28
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第30回仙台青葉まつりから登場した「仙台木遣り」。木遣りとは、日本の民族音楽の一種で、山から木を運ぶ時など多人数で力仕事をするときの掛け声が変化し唄になったもの。次第にお祭りの山車を引くときや火消しの階子乗り、祝いの席でも歌われるようになった。
全国各地に木遣り唄は残っており、仙台でも仙臺祭(仙台藩時代の最大のお祭り)で地元の木遣りを唄いながら山鉾を引いていたという記録が残っているが、最近では伝承が途絶えて唄える人が見当たらなくなっていた。
「ところが、今から3年ほど前に、途絶えていたと思われていた仙台木遣りの歌詞と楽譜が、岩手県の一関市で見つかったのです。」と、仙台・青葉まつり実行委員会の板垣州さん。(※一関藩は仙台藩の支藩)
すべてがつながる、仙台青葉まつり
話は逸れるが、木遣りといえば「江戸木遣り」が有名。この江戸木遣りは、江戸の火消しが歌ったことで知られるが、この江戸の火消しとして大活躍したのが、実は仙台藩から江戸に上がっていた大工たちだったという。板垣さんは「江戸の火消しとして活躍したのは、仙台藩の大工と加賀藩の大工だったんだそうです。で、仙台と加賀の人間がよく喧嘩をしたそうで。それで、『火事と喧嘩は江戸の華』なんて言われるようになったとか」と教えてくれた。そう考えれば、仙台青葉まつりで木遣りが歌われることも、現代の火消したちによるはしご演舞があることも、すずめ踊りがあることも、すべてがつながる。
さて、このような経緯で第30回の仙台・青葉まつりで披露された仙台木遣りは大きな評判に。「仙台木遣り復元に触発され、仙台市内の消防団やすずめ踊りの関係者などが中心となり仙台にも「伊達木遣り会」が結成されました。今年はお祭りの前の週の山鉾修祓式、伊達門点灯式でも木遣りを披露する予定です。また、宵まつりでは「仙台木遣り道場」として、一般の方に体験もしていただこうと思います。復興祈願山鉾への飛び入り参加もいただけますので、是非お越しください。」さて、このような経緯で第30回の仙台・青葉まつりで披露された仙台木遣りは大きな評判に。「仙台木遣り復元に触発され、仙台市内の消防団やすずめ踊りの関係者などが中心となり仙台にも「伊達木遣り会」が結成されました。今年はお祭りの前の週の山鉾修祓式、伊達門点灯式でも木遣りを披露する予定です。また、宵まつりでは「仙台木遣り道場」として、一般の方に体験もしていただこうと思います。復興祈願山鉾への飛び入り参加もいただけますので、是非お越しください。」