- Home
- machinaviPRESSの深掘版, 仙台の文化
- 大崎八幡宮で七夕を学ぶ
大崎八幡宮で七夕を学ぶ
- 2016/7/28
- machinaviPRESSの深掘版, 仙台の文化
「8月6日からの3日間こそが七夕!」という仙台っ子も多いことだろう。しかしながら、世間一般的な七夕は7月7日だ。そんな「なぜ?」を解消すべく、仙台在住3年のジャスティン・ベルガスさんが毎年8月8日に「七夕祈願祭」を実施している大崎八幡宮へ。権禰宜の宮崎徳寛さんにお話を伺った。
宮崎さんは「もともと仙台七夕が行われるようになったのは、藩政時代。旧暦の伝統行事だったことから、今でも月遅れの8月に行っているんです」と教えてくれた。それまでも七夕祈願祭自体は行っていたが、社殿の前に鉢植えにさした竹を飾る現在のスタイルで行うようになったのは、およそ20年前のこと。仙台空港の国際化にともない、JALが全国の七夕飾りを仙台に集めて奉納したのが始まりだったそうだ。「それがきっかけとなって、今も全国から寄せられる祈願短冊を神前にお供えし、祈願成就を祈念しているんですよ」と、宮崎さん。ジャスティンさんは「どのくらいの短冊が送られてくるのですか?」と聞くと「全国の自治体さんや企業さんから箱で送られてくるので、相当な数になりますね」と。そして「そのすべてをお祓いして、翌年のどんと祭でお焚き上げします」と教えてくれた。
さらにジャスティンさんが「七夕の短冊にはどんな願いを書いてもいいのですか?」と聞くと「もともと短冊は、江戸時代に寺子屋の子どもたちが“字が上手くなりますように”と、願いを込めたものなんです。人に見られることが前提なので、上手に字を書き、それが上達につながったのでしょうね。今も人に見られることが前提ですから、拝見していますと、“世界が平和でありますように”など、人を思う素敵な願い事を書く方が多い気がします」と。それにはジャスティンさんも「それはいいですね!」と感心しきり。
大崎八幡宮の本殿前には七夕祈願祭までの期間、参拝者が短冊に願いを書き、竹に飾ることができる。みなさんもぜひ、杜の都の総鎮守・大崎八幡宮で願いをしたためてはいかが?
【大崎八幡宮 七夕祈願祭】
境内に備えてある短冊に願い事を書いて笹竹に吊るすと、仙台七夕の最終日である8月8日にご神前にお供えし、祈願成就を祈念してもらえる。もちろん一般の方もの参加OK。祈願が終わった短冊は、翌年の松焚き祭でお焚き上げしてもらえる。
大崎八幡宮 仙台市青葉区八幡4丁目6-1 TEL:022-234-3606