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政宗・愛姫の七夕飾りに出合う
- 2016/8/1
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仙台七夕飾りには、短冊、紙衣、折鶴、巾着、投網、屑かご、吹き流しの「七つ飾り」があり、それぞれにきちんとした願いが込められている。
折鶴は家内安全と健康成就を、短冊は学問や書道の上達、紙衣は無病息災と裁縫の上達を、巾着は商売繁盛、投網は豊漁や豊作、屑かごは清潔と倹約、吹き流しは技芸の上達を願っている。
そんな七夕飾りを一年中作っている人たちがいると聞いてやってきたのは、サンモール一番町にある縁結びと商売繁盛で人気の野中神社の社務所。ここでは、商店街婦人部のみなさんが、七夕土産として人気だという「仙台伝統 政宗・愛姫 七夕飾り」を製作しているのだ。
相澤京子さんは「このミニ七夕を作って10年ほどになります。すべてが手作りで、みんなで分業して、ほぼ1年中作り続けているんですよ。社務所に来るのは週に2回だけど、家でも作業はしているしね。家族も『指先を動かすと、ボケ防止になるみたいだね』って言って、見守ってくれてるの。だからね、頭の片隅にはいつでも七夕のことがあって。行った先々で綺麗な和紙はないかしら?って探しちゃうのよ」と笑う。
「吹き流しの絵柄も、切り抜いた和紙の模様をデザインしながら貼っているし、紙衣もちゃんと帯をしめているの」と、実に見事な七夕飾りを見せてくれた。よく見れば、屑かごの中には屑が入っているし、折鶴は羽ばたくよう。小さいけれど、実によくできている。「鶴は羽ばたくものでしょう。あと、うちの七夕飾りのオリジナルは、政宗公と愛姫が仲良く並んでいるところ。これも和紙でできているんですよ。かわいいでしょう」と、相澤さん。
七夕期間中のサンモール一番町商店街の出店や、「彩りそえる しまぬき」、名掛丁「大正園」で購入できるという七夕飾り。「私たちは七つ飾りのすべてに願いを込めて作っています。手作りならではの温かな七夕飾りを、七夕まつりのお土産に買い求めていただきたいですね」。
サンモール一番町商店街婦人部のみなさんが願いを込めて作った七夕飾り。大切なあの人に贈るもよし、願いを込めて自分のために飾るもよし。ぜひ、その手に取ってほしい。