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時代時代にあったものを取り入れてきた

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仙台駅を中心に広がる商店街の顔はさまざま。
商業ビルが立ち並び流行の最先端を垣間見ることができる仙台駅前商店街。そして仙台駅から真っ直ぐに伸びるアーケードは、ハピナ名掛丁商店街とクリスロード商店街。古くからの暖簾をかまえる老舗とナショナルショップが共存し、多くの人々が行きかう買い物ストリートである。
店の佇まいを眺めながら歩いてみると、新しさの中に歴史を感じることができるエリアである。


老舗かまぼこ店 松澤蒲鉾店

プリッとした食感がたまらない、厚焼きの笹かまぼこ「笹百年」(162円)

プリッとした食感がたまらない、厚焼きの笹かまぼこ「笹百年」(162円)

創業明治43年(1910)と、市内でも屈指の老舗かまぼこ店である「松澤蒲鉾店」。創業の地は南町通り付近だったが、戦後、名掛丁へと移って来たのだそうだ。当時は、この場所に住まいと工場と店舗があったため、現社長の松澤宏樹さんも「物心がついたころから魚をおろしたり、いろいろと家業の手伝いをしていました」という。戦後間もないころには、「かまぼこが売れない夏場にアイスキャンデーを売ったりしていましたね。うちは、自分たちの商売にこだわらず、時代時代にあったものを取り入れてきたんです」と当時を振り返る。

「よそへ預けていたために、空襲を逃れた」という、創業当時の看板。修復されたそれは、本社で大切に保管されている

「よそへ預けていたために、空襲を逃れた」という、創業当時の看板。修復されたそれは、本社で大切に保管されている

老舗の暖簾にあぐらをかくことなく、常に消費者の目線に立った時代に即した商品開発も行ってきた。その結果、笹かまと牛たんをコラボレーションさせた『ささたん』が農林水産大臣賞を受賞、創業100周年を記念して誕生した『笹百年』が全国蒲鉾品評会で栄誉大賞を受賞した。

3代目の松澤宏樹さん。「お客様の期待を裏切ることはできません」と、真摯にかまぼこと向き合う

3代目の松澤宏樹さん。「お客様の期待を裏切ることはできません」と、真摯にかまぼこと向き合う

「うちは、会社が小さいでしょう。だから、製造に携わっている全員が商品開発をやるんです。『こういうのがあったらいいね』って、いいながらね。これからも、“たかがかまぼこ屋、されどかまぼこ屋”の精神で、この先の100年に向けて商品づくりをしていきます」。

現在は、名掛丁本店のほか、仙台市内に全部で4店舗を構えている

現在は、名掛丁本店のほか、仙台市内に全部で4店舗を構えている

INFORMATION

店名
松澤蒲鉾店 ハピナ名掛丁本店
住所
青葉区中央一丁目8-28
営業時間
9:30〜19:00
休業日
元日のみ
TEL
022-222-5723

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