やりがいを感じる地域への貢献

老舗といわれる店の暖簾をくぐるとなぜかホッとする。
仙台商人としての自負とお客様への何気ない心遣いがどこからか伝わってくる。そんな気がする。
マーブルロードおおまち商店街とサンモール一番町商店街には、そんな老舗の気概を感じさせる名店が数多く残っている。
仙台の商店街をけん引する老舗の中の老舗を訪ね歩いてはいかがかな？

老舗百貨店　藤崎〈藤崎すずめ連のみなさん〉

「今年も笑顔で元気なすずめ踊りを披露します！お楽しみに！」と団結力の強い藤崎すずめ連

創業文政2年（1819）の老舗百貨店「藤崎」。当時、一番の繁華街であった芭蕉の辻のすぐそばだけあって、商人や町人、そしてお侍まで多くの人でにぎわったことだろう。常にまちとともに歩んできた藤崎は、昔も今も、地域貢献を大きな企業命題としている。
その地域貢献のひとつが、間もなく行われる「仙台青葉まつり」への参加。昭和62年（１９８７）から参加している「すずめ踊り」は、従業員のみなさんが心ひとつにして舞うもので、毎年楽しみにしているファンもいるほど。そんな藤崎すずめ連の副会長である木村京介さんは「今年は、25名の新入社員を含む、55名で参加します。下手でもいいから、とにかく笑顔で踊ることを心掛けています」と。練習は、始業前。朝９時半から11時半までの２時間、屋上もしくは社員食堂で行っている。

本番とは違い制服姿での練習風景。扇子の持ち方も様になってきました

副会長の木村さん。しっかりとみんなを引っ張っている

「青葉まつりでは、藤崎の前でも踊りを披露するのですが、お客様から『おーっ』と歓声があがると、高揚します。僕たちの踊りで笑顔になっていただけるのがうれしい。こうした地域貢献への私達の意識も、年々高まっていくのを感じます」。
すずめ踊りで、元気な仙台、そして東北をアピールしていく藤崎のみなさん。今年の舞いにも注目だ。