春の七草のひとつである「せり」。その和名の由来は、葉が競うようにして出てくる「競る」から「せり」に転化したという説があります。
そんな、生命力あふれるせりの、出荷量日本一を誇るのが、わが宮城県。仙台のお隣の名取は名産地として知られ、「仙台せり」の名で全国にせりを出荷をしています。地元では伝統野菜のひとつとして、お正月の雑煮やそばやうどんの薬味としておなじみの食材。さらに、ここ数年前は仙台せりが主役の「せり鍋」が、大人気!
そこで今回は、伝統野菜の「仙台せり」の生産者、販売する人、そして「仙台せり」が主役の「せり鍋」をご紹介。今夜は大切な人を誘って、あったか~い「せり鍋」でほっこりしませんか?
いな穂[名掛丁センター街]

シャキシャキの食感がたまらない、「せりしゃぶ」(1人前1,400円)
仙台駅すぐ近くという好立地もあって、新幹線待ちにふらりと立ち寄るお客さんも多い「いな穂」。この店の看板メニューとなっているのが「せりしゃぶ」だ。昆布とかつお節でとったスープに鴨肉を入れてひと煮立ちさせたら、名取・下余田産の無農薬せりの根を投入。この根に火が通ったら、茎と葉の部分を入れてしゃぶしゃぶの要領でスープにくぐらせ、すぐに箸で取り出して口の中へ。その歯応えと鼻に抜ける香りのよいことといったら!せりを食べ終えた後の、雑炊(もしくはうどん)も必ず食べてほしい。「せりしゃぶ」は3月いっぱいまで提供の予定。

新幹線待ちの旅行客はもちろん、地元のファンでいつもにぎわう名掛丁センター街の政岡通り側の入口すぐ近くに暖簾を構える

店主の伊東一良さん
INFORMATION

- 店名
- いな穂
- 住所
- 仙台市青葉区中央一丁目8-32
- 営業時間
- 15:00~23:00
- 休業日
- 日曜
- TEL
- 022-266-5123