- Home
- machinaviPRESSの深掘版
- 販売員から職人に!老舗工房の若き名工【Web深堀】
販売員から職人に!老舗工房の若き名工【Web深堀】
- 2017/1/9
- machinaviPRESSの深掘版
- ハピナ名掛丁商店街
ハピナ名掛丁のカバン店といえば「タイコヤ」。昭和11年の創業で、かつては商店街に路面店を構えていたが、14年ほど前にビルの2階へと移転。現在は、カバン・バッグのオーダーメイド、修理をメインにしている。

名掛丁のアーケード内でひときわ目を引く大きな鞄。建物の横の階段を登ると、タイコヤのディスプレイが迎えてくれる
この「タイコヤ」で職人として技をふるうのが、工房主任の笹篤さんだ。笹さんは「20年ほど前に、販売員として入社しました。でも、社長がオーダーメイドや修理が得意な方なので、私にもその技術を教えてくれたんです。やり始めたら面白くて。もともと細かい作業が好きだったので、合っていたんだと思います。店が2階に移ってからは、ほとんど任せていただいています(笑)」と。

オーダーにしてもリメイクにしても、全てが違う作業だからいつも向き合う気持ちは新鮮です
笹さんの腕を信じて店に通う人はさまざま。「オーダーでいうと、“こういうものが作りたいんです”とデザインを書いてくる方や“このバッグが好きだから、同じようなものを作って”とお気に入りのバッグを持ってくる方もいますね。牛革、帆布、ナイロンなどの素材の選択から、金具や持ち手の形、細部にわたるまで打ち合わせをします。場合によってはサンプルを作ることもありますよ。オーダーの場合は、“こういうものを作りましょう”と決めてから最低1ヶ月ほどのお時間をいただいています」。

皮革・布・ナイロンと扱う素材が違っても経験と培った勘で作業を進める

入社当時は包丁(素材を切るナイフ)の刃を研ぐことから修行が始まったとのこと

いま工房内で使っているミシンは5台。素材によって道具も使い分けている
修理やリフォームでは「片手に不自由があるお客さまが、“すべて片手で操作しやすいようにしてほしい”と持ち込まれたこともありますし、持ち手やカバンの中がボロボロになった、お気に入りのブランドバッグをリフォームしたい…などがあります。ただし、ブランドもののバッグに関しては、少しでも手を加えるとその価値がなくなってしまうということもあるので、注意が必要です。あとは、よく電話で“持ち手を変えるといくらですか?” “ファスナー交換は?”などと質問されることがありますが、やはり私自身の目で実際に確認しないとわかりません。ですので、電話だけではなく一度お持ちいただければと思います」。

天然の革は年々価格も上がってきて、貴重な材料とのこと

使い終わったランドセルを小さくリメイクしたミニランドセル
INFORMATION

- 店名
- タイコヤ
- 住所
- 仙台市青葉区中央一丁目8-23 2F
- 営業時間
- 10:00~19:00
- 休業日
- 月曜、第1火曜
- TEL
- 022-261-2355
- URL
- http://www.taikoya.jp/