広瀬通を挟み南北に広がる商店街。
街の名前は「一番町」。通りの名前は「東一番丁通り」。江戸時代は侍の街であったこの界隈も、時の流れとともに老若男女が集うにぎやかなショッピングエリアへと変化を遂げたのである。
そういえば「番ぶら」なんていう言葉もありました…。
ぶらんどーむ一番町商店街と一番町四丁目商店街、これからの発展が楽しみである。
おそば さん竹
開店時間の午前11時。その時を待ちかねたように店に続々とお客さまが入ってくる。一番町四丁目の「おそばさん竹」のいつもの風景だ。創業は、明治40年(1907)の上海。天ぷらを中心とした日本料理の店として暖簾を構えた。戦後、上海から戻った大田嘉女が息子の健一とともに東一番町に「生そば さん竹」を開店させた。
女将の大田仁恵さんは「敗戦後、上海から引き揚げてきたと聞きました。もともとは関西の出でしたが、健一お父さんが病気だったこともあって日本に残り、長町にある農学校の下宿にいたんですって。そのご縁で相馬に引き上げ仙台にお店を出すことになったんです」。
上海時代同様に、さん竹はすぐに多くの人に愛される店になった。丼からはみ出すほど大きな大海老そばや季節のおそばなど、看板メニューも多い。「高級食材を使ったものもあれば、さっぱり食べてもらえるシンプルなせいろまで、いろいろ選択肢があって、街の人に便利に使ってもらえる場所でありたい。それがここに場所をいただいて、商売をさせていただいているということだと思うの。これからも、ご年配の方がひとりで来て、おそばを食べられる場所であり続けたいですね」。
INFORMATION
- 店名
- おそば さん竹
- 住所
- 青葉区一番町四丁目9-24
- 営業時間
- 11:00〜20:00(ラストオーダー19:45)
- 休業日
- 不定休
- TEL
- 022-263-2515